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2004.10.05

訃報

 小学校、中学校、高校と同じ学校に行った友達が何人かいる。でも、さすがに卒業して20年以上たてば、よっぽど気の合う人としかつきあいもしないし、連絡もつけない。
 ましてや、まだ人生の幕を下ろすには早い年齢。あの子もこの子も、まだ、そこにいると信じている。

 今日の夕方、携帯電話が鳴った。見慣れない電話番号だったけれど、携帯の番号ではなかったので出てみると、中学まで一緒だった近所の子だった。
 突然でごめんと話し出した彼女は、小中高とつかず離れず仲良くしていた友人の訃報を告げた。
 
 Eちゃんは、まだ1才になるかならないかでお父さんを事故で亡くした。一つ下の弟がお母さんのお腹の中にいる時だったと聞いていた。
 Eちゃんはがんばりやさんでしっかりしていた。小学校5年や6年生の時には、選択もできたし、料理もできた。その頃、ご飯を炊いたり、目玉焼きが作れたり、インスタントラーメンが作れるようになったことを自慢できた私とは違い、すでに夕ご飯のおかずをちゃんと作れて、天ぷらも自分で揚げることができると言っていた。
 Eちゃんのお母さんは厳しい人で、勉強や生活面でもかなり厳しかった印象がある。Eちゃんよりも勉強のできた弟さんを溺愛し、Eちゃんには厳しかった彼女のお母さんに、子供心に憤ったこともあった。
 今、思えば、母子家庭で片親だからいいかげんな子に育ったと言われたくなくて、しっかりした人間に育てていきたかったのだとわかるけれど。
 女手一つで、Eちゃんを短大まで行かせて、弟を国立大学に上げて。あの時代にものすごくがんばっていたのだろうと、頭の下がる思いだ。
 Eちゃんは、優しい子だったし、気遣いもちゃんとできる子だったから、どこででも、どんな場面でもどんな年代の人でも親しくなれた。
 でも、心の奥底はなかなか表わさなかったんじゃないか?と、思ったりもする。
 
 お母さんに反抗して、夜中に家を飛び出して、うちに逃げてきたEちゃん。
 事故でなくなった弟さんの死因を泣きながら話しにきたEちゃん。
 高校の時、クラスで浮いた存在になってしまって、辛かった時のあったEちゃん。
 いつも朝、同じ電車で一緒に学校へ通っていたEちゃん。
 私の結婚式に呼ばなかったにもかかわらず、盛大にお祝いを持ってきてくれたEちゃん。
 
 いろんなシーンで思い出すEちゃん。泣いたり笑ったり。でも、そのEちゃんはもう、この世にはいない。

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