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2010.01.17

15年前

 15年前の朝。ぐっすり眠っていたはずの自分は、どこからともなく響いてくる音にはっと目が覚めた。その瞬間、下から突き上げるようなゆれを感じて、とっさに隣に寝ていた子ども達を抱き寄せた。
 遠く神戸の地で地震が起こったと知ったのは、それから5分くらいたった後だった。ここで、こんなに揺れたのだから、さぞかし大きな地震だったのだろうと思いながらテレビを見ていたけれど・・・。
 一瞬、目を疑った。どこだろう、そこは。同じ日本の土地なのか?と、思うほどの惨状。高速道路が落ちている。ヘリコプターからの映像は、密集した民家が燃えているのを写している。
 あんな・・・ひどい状態で、消防車など出動できまい・・・いいや、消防車を救急車を動かす隊員の人がまず生きているのだろうか・・・?
 テレビに映し出される映像を見ながら、これは現実なのだろうか?と呆然としたことを未だに覚えている。
 それから今までも大きな震災はいくつもあり、国内でも被害にあった人は大勢いるのだけれど、阪神大震災は知っている人が何人か被災したからか、自分の中ですごく大きな事として感じている。

 当時、子ども繋がりな友達の実家が神戸で、すぐにその子に電話をしたら、その子の親御さんは偶然、前日から旅行に出かけていたので、直接の被害にあわずにすんだと聞いた。
 神戸ではなかったが、西宮、尼崎、八尾のあたりに友達が住んでいたので、安否を聞こうと電話してもなかなか繋がらなかった。(幸い、友人達は軽い被害ですんだのでほっとしたけれど・・・)
 親戚が三宮に住んでいたので、私の両親がポリタンクに水と持てるだけの食料を手に三宮に駆けつけたのは、震災から1週間くらい後だっただろうか。
 めったな事では動じない父が、ある一点を超えた所から広がる惨状に声をなくしたそうだ。この親戚も住宅への被害はあったものの全員が無事だった。

 もちろん、そういう人達だけでなく、多くの人々が肉親や友人を、家を財産を失い、苦労と悲しみを背負っただろう。
 目の前で伴侶を友人を子どもを親を失った人も多いはずだ。どうにも手が出せず、なす術もなく死にゆくのを見ているしかなかった人もいると思う。温かかった手の温もりが冷たくなっていくのを体感した人もいると思う。また、震災直後でなくとも、震災が原因で後からこの世を去った人もいるだろう。
 その時に負った傷や苦しみ、悲しみは、一生忘れられないだろうし、その後の人生も大きく変ってしまった人もいて、その苦労は震災にあっていない自分には計り知れないものがあると思う。
 15年。あっという間のような長いような年月だろうと思う。まだまだ、当時の苦しみや恐怖から逃れられず、苦労している人もいるに違いない。

 震災から何年も後、阪神大震災のあとを生き抜いた人に出会った。震災でたくさんのものを失い、父上を失い、体一つで生きていくことを強いられた人だ。
 今日までをそれは苦労をして生きてきた。脆弱で脆い身体にムチ打つようにして生きてきた。心無い人にひどいことを言われても、誰かに辛い仕打ちを受けても、病気から来る発作に自らを傷つけても、それを乗り越え、今日まで生きてきた。

 15年もたったのだから、震災のことは、もう忘れたら・・・とは、私には言えない。いつまでもそれに囚われないで・・・とも、言えない。
 でも、生き残った事を罪とは思わないで欲しい・・・。と、思う。

 あなたがそこに生きているのは、それだけで素晴らしい事なんだから、生きていることを罪だと思わないで欲しい。
 せっかく生かされた命なのだから、人生を全うして欲しいと思う。
 病気で苦しい事もあるだろうし、経済的に苦しい事もあるだろうし、心が悲鳴をあげる時もあると思う。
 足元しか見えず、歩いているのか立ち止まっているのかわからないような、真っ暗闇な時もあるだろう。
 それでも、あなたは自分の心に嘘をつかず、お天道様に照らされて恥ずかしくない道を歩いている。いつか、必ず、心穏やかに、健やかに暮らせる時が来るはずだから。
 遠くから見ているしかできない私だけれど、時々は「もっと強くなりなよ!」と是非もないことを思ってしまうような私だけれど、それでも、あなたが歯を食いしばってがんばっている姿を、ずっと見ています。

 震災で失われた様々な命のご冥福を祈って・・・。
 震災を生き抜いてきたたくさんの命の安らぎと幸せを祈って・・・。
 そして、あなたの幸せを祈ります。
 

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Comments

>小雪ちゃん
 小雪ちゃんも人生が180度変わるような経験をしてきたんじゃないかとお察しします。
 この日のことを生涯忘れることはできないと思いますが、今、生きていることを無駄とは思わず、人生を全うして欲しいと思っています。
 震災の被害を受け、人の弱さや脆さ、苦しみ、悲しみを知っている小雪ちゃんだからこそ、できる何かがきっとあると思います。
 焦らずにゆっくりと身の回りを見つめながら、この先も小雪ちゃんなりのペースで歩いていってくださいね。
 何度も言う事ですが、あなたがそこにいてくれてありがとう・・・です。

Posted by: 管理人 | 2010.01.17 at 09:30 PM

ありがとうございます…
被災し、生き残った者の一人として、心からお礼を申し上げます

あの家が揺さぶられる激しい揺れ、家がめきめきと音を立てて崩れる音、悲鳴、怪我人、無残なご遺体、
床に毛布を敷いて寝た避難所。

今朝は毎年のように、地震の時刻に起きて、黙祷しました。
助けたいのに助けられなかった、六千人にも及ぶ人。
生き残ってしまった苦しさにもがきつつも、生きぬかないといけませんね

震災は、私の家も生活も思い出も全て奪ったけれど、
自分が被災して初めて、戦争や天災や事故にあった人の苦しみを理解できるようになりました

悲しい事に、先日起こったハイチでの地震のように、天災はこの世から無くなりません
だからこそ、天災の辛さ苦しさを知る私たちの経験を生かしてもらいたいし、何かできることがあれば少しでも力になりたいと思います

Posted by: 小雪 | 2010.01.17 at 09:51 AM

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