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2011.07.17

今頃わかる・・・

 義父が同居して、まあ、慣れないうちはみんながどこかで気詰まりなものだ。慣れてしまえばどうって言う事ないことも多いけどね。

 一番、気を使うのはやっぱり食事だな。糖尿病もあるし、腎臓の機能も低下したままだから、なんでもいいって言うわけには行かない。それに、退院してからはすっかり体力がなくなって、長時間歩くことができなくなってきたから、外へ出歩く事もデーサービス以外にはほとんどない。だから、食事くらいは好きなものおいしいものを・・・と思うんだよね。

 そこで、困ったと言うか、自分が勝手に困っているのが、休日の食事だ。
 休日は義父の起きる時間がまちまちなので(起こさないといつまでも起きてこない。気がつくと昼前と言う事もよくある。)、食事の時間がずれてしまう事が多い。
 先に義父の分を用意して、でも自分は今食べる時期じゃないって言う時はあとから食べる事になる。

 その時に義父の前で自分だけ食べるのがものすごいストレスを伴う。
 義父はすでに食べ終わっているし、自分が食べるものが全然義父と違うものだったり義父の寄りも贅沢なものなわけではないのだけど。
 時には、鮭のほぐしたものでお茶漬けしてお漬物だけで済ますこともあるのだが、なんというか、義父に出さなかったものを義父の目の前で食べるのが気ずつないのだな。なんと言うことはない後ろめたさが伴うんだ。
 別に、義父と違うものを食べているからと言って、義父は何もいわないと思うけれどね。

 で、思い出すのは今年初めに亡くなった祖母の事だ。
 祖母は朝食と昼食は両親とは別に食べていた。台所の狭いテーブルで、好きな漬物やおかずをいくつか広げてひとり食べていた。
 よく父も母も「こんなところで食べていないで、皆と一緒に食べるか、リビングで食べればいいのに」と言っていたものだ。
 「一人で食べている方が気楽なんだろうなあ」と思いつつ、私も「こんなところで食べてないで、広い所で食べたらいいのに。」と言った事がある。

 義父と同居して、初めて祖母の気持ちがわかる気がする。
 父だって、祖母の食べている物を見て、別に何も言わなかったろう。「俺に出さないものを、おいしそうに食べている」とか「自分ばっかり食べて、俺には食わせない」なんて思ってもいなかったろうし。
 でも、祖母はきっと後ろめたかったのだろう。義理の仲である父が食べ終わった後で、あるいは一緒食べる時に自分ひとり好きなものを食べる事が、なんとなく後ろめたく、気ずつなかったのだと思う。
 だから、一緒に食べるときは、絶対食べないのが分かっていても「これ食べるか?」と訊き、好物と分かっているものは他におかずがあっても、その好物を出していたのだろう。充分に満足に食べてもらわない限り、自分も落ち着いて気にせずに好物を食べる気がしなかったのだろう。

 亡くなった義母も、私達が結婚したての頃は同居していたのだが、二人だけでご飯を食べる機会があると、あるもの全部並べて、「これはおいしいから」「これは珍しいから」「これも食べてごらん」と食べる事をすすめた。
 あれもたぶん、義母が自分ひとり、自分の好物を食べる事に後ろめたいと言うか気ずつない気持ちがあったからなのだろうな。
 私も義母が食べているものを見て、「一人だけおいしそうに」とか「私に食べさせないのに自分ひとり食べて」なんて思ったこともないけれど。その時は、昔の人だから何でもすすめる癖なのかと思っていたけれど。

 そんな風にまだまだその立場になってみないとわからない事がたくさんある。
 卑下するのではなく、過少するのではなく、謙虚にいなければ・・・と思う。
 そして、冷静に平等でいなくては・・・と思う。
 もちろん、そんな風にはぜんぜんできないところの方が多いのだけど。

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