« 父、帰る | Main | 今日は少しだけご機嫌 »

2013.03.12

退院2日目

3月12日
 健康保険の関係で一時退院を勧められた。と言うのが、表向きの理由。もちろん、それも事実の一つには違いないが。
 母に本当の余命は言えないから、周りの人や親せきの人にもそう話す。すると、半分くらいの人は、その理由の裏側にある事情を察して「退院できてよかったね。家で過ごすのは本人にも家族にもいいことだから、頑張ってね。」と言ってくれる。しかし、残りの半分は「病院の都合で、無理に家に帰すようなことして大丈夫?」と言う。
 確かにね。父を自宅に帰すなど医師や看護師の立場で、データから見たらちょっと首をかしげるような状態ではあるようだ。
 もちろん主治医も担当看護師のみなさんも、そんなことは百も承知。その上で、私たちの希望をきいてくれたのだ。
 主治医はかれこれ10年近く父を診てくれている。最初に直腸癌を発見した時からの付き合いだ。頑固で人の意見を聞かない、わがままな父が、この医師ならと信頼し自分の体をゆだねてきた。主治医は父を最後まで自分の手で診て、見送ってくれるつもりだろう。
 私たちも主治医を信じて、自分たちのできることをする。見たことも触れたこともない機械を管理し、通常では手にしない薬を投薬する。入院中、ナースがしてくれていたように熱を測り体位交換をする。そうしたことを淡々とし、日常を生活する。
 父は、今、痛み止めを注入し、睡眠薬を飲んで深い眠りについている。しばらくこのまま眠るだろう。
 私たち家族は、この一時退院を大切な思い出にすると思う。たくさんの人にありがとう。本当にありがとう。

|

« 父、帰る | Main | 今日は少しだけご機嫌 »

介護・看護」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 父、帰る | Main | 今日は少しだけご機嫌 »