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2013.03.01

一度、家に帰ろう

3月1日。
 主治医が言うには。
今がこの10日余りの間では一番安定している。家に帰したいと思うなら、今がその時。一度、退院と言う形を取り、2日でも3日でも家で過ごしてください。もちろん、それには相応のリスクと責任、覚悟を伴います。希望するならソーシャルワーカーと相談できるよう手配します。
とのこと。

 要は、
これ以上は良くならない。今を逃すと、家に帰ることは二度とできない可能性が非常に高い。そして、家に帰るにあたっては、いつ何が起きるかわからない。万が一があっても、それに対して覚悟をしろ。
朝、退院して、その夕方にまた入院するとか。意識をある程度保ったまま朝退院して、帰宅したことに安心したら、昼からは薬でずっと意識を落としてしまうとか。退院してほっとしたのも束の間、急変して息を引き取るとか。
そういうことも理解した上で、実行しろということと思う。

 癌の傷みが激しくなるにつれ、立てない、足が動かせない、起き上がれない、その現実に打ちのめされ、悔しがり落ち込んだ親父。
 薬で意識がもうろうとし、しかし、薬に頼らなければ、耐えられない痛みにのたうちまわる。このまま、何カ月?と思う。
 退院することで、もし、容体が急変してそのまま息を引き取ったとしても、受け入れられるのではないかと、弟と話し合った。

 母にも当の親父にも、それは不本意なことかもしれない。
 本当は、親父にはもっと言っておきたいことも、後始末しておきたいこともあったはずだ。それをできずにこの世を去ることは、本当に心残りで辛いことだろうと思う。計り知れない思いがあると思う
 それらを自分たち姉弟の思いだけで、事態を決定していいのかどうかはよくわからないが・・・。

 そういう風に方向を決めても、明日にどうにかなってしまい実現不可能になるのかもしれない。もっともっと親父が頑張って長く生きるのかもしれない。

 でも、今日、親父は言った。
「僕はこんなところに長くはいたくないのです。」
 そうか。そうだよね。
 一度、家に帰ろう。
 一晩だけでも、数時間だけでも、親父が建てた家に帰ろう。

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Comments

ミントちゃん

ありがとう~~~
親父は何でも自分でやってきていたから、何がどうやら誰にもさっぱりわからないのだよね~困ったものです…
だから、後始末したいことや、言い残したことたくさんあるとは思うんだ。
でも、それを聞き出すのは、ちょっと大変そう…
あと半年もつかもしれないし、明日息を引き取るかもしれないという、微妙な状況もお母さんには辛いというかきついというか…
がんばれ、親父と言いたい気持ちと、こんなに頑張ってんだからもういいよと言いたい気持ちと。
でも、昨日親父は「こんな事には負けられへん」「ちきしょう!」と意識のあるときに、つぶやくように言うから。やっぱりがんばれ!だよね。

Posted by: 管理人 | 2013.03.03 at 10:08 AM

ご家族皆さんのご心痛を思うといたたまれなくなります。
何よりお父さん自身があれこれ思うことがあるでしょうね。
どうか少しでもご実家でゆっくり過ごせたら、と願ってやみません。
何も出来ないけど、良い時間を皆で過ごせますように
心よりお祈り申し上げます。

Posted by: ミント | 2013.03.02 at 11:45 PM

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